桃の剪定

果樹の剪定の季節。今日は桃です。梅と桃は同じ「バラ科」の植物。でも、性格は少し違います。

 

梅は今年伸びた短めの枝に来年の花芽が多くつきます。桃はやや長めの枝でも花芽が付きます。ただ、桃の場合、枝の元の方に花芽、先の方に葉芽が付く傾向があります。剪定の際に葉芽を残さないで花芽のすぐ先で切ってしまうと、葉芽が落ちてしまい、その枝は葉が出ずに枯れてしまいます。

 

また、桃はあまり強い剪定をしてしまうと、翌年には枝の成長が優先されてしまい、実が落ちてしまう傾向があるので、そのバランスを考えながら剪定をします。

 

一番下の写真は剪定後の梅です。梅は骨格の枝以外はやや短めの枝が多く、平べったい感じ。桃は長めの枝も残っていて、骨格の枝も梅より少し立ち気味に仕立てるので、全体のシルエットもやや立ち気味です。(上向きに伸びた枝は整理しています。)

 

徒長枝がぽんぽん出ることを「枝があばれる」と言います。枝が暴れたからといって、強い剪定で切り詰めてしてしまうと余計枝が暴れます。樹種にもよりますが、一般的に「枝が強い時には弱めに剪定、枝が弱い時には強めに剪定」するのだそうです。

 

暴れる子供にがみがみ怒っても静まらない…ってことでしょうか…

 

樹勢が強い時に、徒長枝を一部放任して伸ばしておくことで樹勢を落ち着かせるという方法もあるそうです。放任する枝のことを「息抜き枝」というのだそうです。

 

樹も人間も、がんばっているときこそ「息抜き」が大事ですね。