クダマキモドキ(ツユムシの仲間)の列状卵塊

柿の剪定をしていたら、太さ5ミリほどの枝の一部が縦に毛羽立っていました。この剪定の時期、いろんな果樹の枝に同じようなものを見つけることがあります。

 

「クダマキモドキ」というツユムシの仲間の卵塊です。列になって産み付けられているので「列状卵塊」と呼ばれます。クダマキモドキのメスは、樹を引き裂きながらその中に卵を産み付けるそうです。なかなかの力業です。

 

上から3番目の写真は枝を割ってみたもの。ウロコのような薄い卵が二列にきれいに並んでいます。4番目の写真は卵のひとつを取って見たもの。裏と表で模様が違うように見えますが、二列に並んだ内側と外側の違いだけかもしれません。卵の中は透明感のあるきれいな琥珀色です。

 

「クツワムシ(クダマキ)」はキリギリスの仲間。「クダマキモドキ」はツユムシの仲間。キリギリスの仲間の「クツワムシ」の声が、糸繰り機の音のようにうるさいのでクダマキ…それに姿が似ているので「クダマキモドキ」。

 

…ちょっと回りくどいようにも思えますが、「クツワムシモドキ」と言わないところが、遊び心満点のネーミングです。ちなみにこのクダマキモドキの鳴き声はおとなしい鳴き声なんだそうです。ちなみに酔っぱらって「管を巻く」も、この「糸繰り機」から来ているそうです。

 

クダマキモドキの仲間は「サトクダマキモドキ」「ヤマクダマキモドキ」「ヒメクダマキモドキ」などいろいろあります。この卵がどれなのかはよく分かりません。夏になって庭にいるクダマキモドキの仲間を探してみたらわかるかな?