クサグモの卵嚢と「バイオミメティクス」

こちらは、キンモクセイにくっついている匠の技。クサグモの卵嚢と思われます。ひなまつりなどで飾られるつるし飾りのようです。

 

蜘蛛の糸は夢の素材と言われているそうです。強度は鉄鋼の4倍・伸縮性はナイロンを上回り・耐熱性は300度を上回る…山形県の鶴岡市に拠点を置くベンチャー企業が、蜘蛛の糸の特性を生かした新素材を開発したのだそうです。

 

最近「バイオミメティクス」の世界が気になっています。例えば「タマムシ」の色は実際に色がついているわけではなく、透明な層が何層にも重なって生み出される「構造色」というのだそうです。

 

構造色は色がついているわけではないので、退色しにくいのだそうで、その特性を生かして、構造色を持つ繊維や車の塗料に応用されているのだそうです。国宝の曜変天目茶碗も、この「構造色」だと言われています。

 

また、新幹線の開発者に日本野鳥の会の会員の方がいたのだそうで、500系新幹線の騒音対策にフクロウの風切り羽の構造やカワセミのクチバシの構造を参考にされたとか…

 

そういえば、ぶどうの害虫「アカガネサルハムシ」もタマムシのような色を持っています。あれだけ派手な色なのに、新芽に紛れて保護色となります。光の加減で微妙に色が変化するので保護色となり得るのかもしれません。

 

生物の世界は、かなり最先端の科学を持っています。